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ファクタリングできる売掛金・できない売掛金|条件と買取額

売掛金とファクタリングを図解で解説 ファクタリングとは

ファクタリングの「売り物」になるのが売掛金(売掛債権)です。

ただし、どんな売掛金でも買い取ってもらえるわけではありません。この記事では売掛金の基本から、「売れる売掛金・売れない売掛金」の条件までを整理します。

この記事でわかること

  • 売掛金(売掛債権)とは何か。なぜ「売上はあるのにお金がない」が起きるのか
  • ファクタリングで買い取ってもらえる売掛金の3条件
  • 買取を断られる売掛金の典型例と、買取額の目安

売掛金とファクタリングの関係

売掛金とは「あとで受け取れるお金」

企業間の取引では、商品やサービスを納品するたびに現金精算はせず、「月末締め・翌月末払い」のようにまとめて後払いするのが一般的です(掛取引)。

この「納品は済んだが、まだ受け取っていない代金」が売掛金で、それを受け取る法的な権利を売掛債権と呼びます。

入金までの空白期間をタイムラインで見る

納品・請求書発行 売掛金100万円が発生 入金日 翌月末〜翌々月末 この30〜60日は売上があってもお金がない ファクタリングを使うと ここで現金化できる(最短即日)
ファクタリングは入金日を待たずに売掛金を現金に変える手段

「黒字なのに倒産」は売掛金のせいで起きる

帳簿上は黒字でも、売掛金の入金前に給料や仕入代金の支払日が来れば、会社は現金不足で止まります。これがいわゆる黒字倒産の典型パターンです。

ファクタリングは、この「売掛金と支払いのタイミングのずれ」を埋めるための道具です。仕組みの全体像はファクタリングとは?の解説で図解しています。

売却できる売掛金・できない売掛金

買い取ってもらえる3つの条件

条件意味
確定債権であること納品・検収が済み、金額と支払日が確定している(請求書がある)
支払期日前であることまだ入金日が来ていない売掛金が対象
実在が証明できること請求書・契約書・過去の入金履歴などで取引の実在を示せる

この3つを満たす売掛金なら、法人・個人事業主を問わず買取対象になります(個人事業主の利用方法はこちら)。

断られる売掛金の典型例

  • 支払期日を過ぎた売掛金(不良債権) — 回収業務は債権回収会社の領分で、ファクタリングでは扱えない
  • 個人消費者への債権 — 対象は企業間取引の売掛金が基本
  • まだ確定していない将来の売上 — 見込みや継続契約の未発生分は原則不可(対応する会社も一部ある)
  • 二重譲渡された売掛金 — 同じ売掛金を複数社に売るのは契約違反であり、詐欺罪に問われ得る犯罪行為
注意「すでに他社へ売った売掛金をもう一度売る」「架空の請求書を作る」行為は資金調達ではなく犯罪(詐欺罪)です。発覚すれば刑事責任と全額賠償を負うことになります。

いくらで売れる?買取額の考え方

売掛金100万円 × 手数料10%(2社間の場合)
受け取れる現金 = 90万円

手数料率は売掛先の信用力・金額・支払期日までの日数で決まります。大手企業や官公庁への売掛金は貸し倒れリスクが低いため、手数料も安くなる傾向があります。

また、買取可能額の上限・下限は会社ごとに異なります。少額なら個人事業主向けのオンライン型、高額なら法人向けの大手、と使い分けましょう。

手形・でんさいとの違い

「期日前に現金化できる債権」には、売掛金のほかに約束手形や電子記録債権(でんさい)もあります。

売掛金×ファクタリング手形×手形割引でんさい×割引
現金化の手段売掛債権の売買銀行等での割引(融資扱い)記録機関経由の割引
不渡り時の弁済義務ノンリコースならなしあり(買戻し義務)あり
信用情報・与信枠影響しない銀行与信の一部銀行与信の一部

手形取引が減りでんさいへの移行が進むなか、紙の請求書ベースの売掛金を現金化できるファクタリングは、中小企業にとって使い勝手のよい選択肢になっています。

よくある質問

Q. 売掛金の一部だけを売ることはできますか?

A. できます。300万円の売掛金のうち100万円分だけ売却する、といった利用は一般的です。必要額だけ売れば手数料も最小限で済みます。

Q. 売掛先が倒産しそうな売掛金でも売れますか?

A. 難しいです。審査の中心は売掛先の信用力なので、倒産の懸念が明らかな売掛金は断られるか、高い手数料を提示されます。リスクに備えたいなら、倒産前に保証型ファクタリング(売掛保証)を検討する方が現実的です。

Q. 請求書がまだ発行前でも売れますか?

A. 原則は請求書発行後の確定債権が対象です。ただし注文書(発注書)段階で買い取る「注文書ファクタリング」を扱う会社も一部あります。対応可否は会社ごとに確認してください。

売掛金は「眠っている資産」

この記事の要点

  • 売掛金は「あとで受け取れるお金」。入金までの空白期間が資金繰りを圧迫する
  • 売れるのは「確定・期日前・実在証明あり」の3条件を満たす売掛金
  • 不良債権・個人向け債権・二重譲渡はNG。手数料は売掛先の信用力で決まる

手元の請求書は、入金日まで眠っている資産です。急な資金需要のときに「これを売れるか」という視点を持っておくと、資金繰りの選択肢がひとつ増えます。