ファクタリングの審査通過率は、各社の公表値で80〜90%台。銀行融資と比べて明らかに高い水準です。
ただし広告の「通過率98%」をそのまま信じるのは早計です。数字のカラクリと、自分の通過率を上げる方法をセットで理解しましょう。
この記事でわかること
- 公表されている審査通過率の読み方(数字のカラクリ)
- 審査で実際に見られているポイント
- 落ちる5大理由と、通過率を上げる具体策
審査通過率の実態と数字の読み方
「通過率98%」の数字は条件次第
各社が公表する通過率には算出基準の統一ルールがありません。次の点で数字は大きく変わります。
- 分母の取り方 — 「正式申込」だけを数えれば、事前相談で断ったケースは含まれない
- 期間の切り取り — 好調だった期間だけを表示している可能性
- 「通過」の定義 — 希望額を減額しての承認も「通過」に含まれる
通過率の高さは参考程度にとどめ、手数料や契約条件で会社を選ぶのが正しい優先順位です(手数料相場の解説)。
審査で実際に見られる3点
| 審査ポイント | 具体的に見られること |
|---|---|
| 売掛先の信用力(最重要) | 支払能力・事業規模・業歴・過去の支払遅延の有無 |
| 売掛金の実在性 | 請求書・発注書・入金履歴の整合性。架空・水増しでないか |
| 利用者の信頼性 | 二重譲渡や使い込みをしない人物か。連絡への応答・申告の正直さ |
自社の財務が中心の融資審査とは物差しがまったく違います(「審査が緩い」の実態)。
落ちる理由と通過率を上げる方法
審査に落ちる5大理由
- 売掛金の実在を証明できない — 請求書しかなく、入金履歴も発注書もない
- 売掛先の信用力が低い — 設立直後・業績不安・支払遅延の履歴がある
- 支払期日が遠すぎる — 数か月先の債権は回収リスクが高い
- 二重譲渡の疑い — 他社への売却歴や債権譲渡登記が確認された
- 申告内容の食い違い — 税金滞納などを隠していたことが判明した
注目すべきは、5つのうち4つは「自社の業績」と無関係だということ。赤字でも通る理由がここにあります。
通過率を上げる4つの具体策
よくある質問
Q. 審査にかかる時間はどのくらいですか?
A. オンライン型で最短30分〜数時間、対面型や高額案件で1〜3営業日が目安です。書類が揃っているほど速くなります(即日入金の条件)。
Q. 一度落ちた会社に再申し込みできますか?
A. できます。落ちた理由(書類不足・売掛先の問題など)を解消していれば、再審査で通るケースもあります。ただし理由が解消できないなら、別の会社や別の売掛金で申し込む方が早いです。
Q. 希望額より減額されて承認されました。よくあることですか?
A. よくあります。売掛金の全額ではなく一部だけ買い取る「減額承認」は、リスク調整の一般的な手法です。不足分は別の売掛金や他社の併用で埋める選択肢があります(買取可能額の解説)。
Q. 創業したばかりで取引実績が少なくても通りますか?
A. 通る可能性はあります。重要なのは自社の業歴より「その売掛金の確実性」です。初回取引の売掛金より、数回の入金実績がある取引先の売掛金の方が通りやすいので、実績のある債権を選んで申し込みましょう。
Q. 通過率が高い会社=良い会社ですか?
A. 必ずしもそうではありません。通過率の高さはリスクの高い債権も買う方針の表れでもあり、その分手数料が高い場合があります。通過率・手数料・契約条件の3点セットで判断してください。
通過率は「選び方」と「出し方」で自分で上げられる
この記事の要点
- 公表通過率は算出条件がバラバラ。会社選びの決め手にはしない
- 審査の物差しは売掛先の信用力・売掛金の実在性・利用者の信頼性
- 売掛先の選択と書類の充実で通過率は上げられる。「絶対通る」業者は避ける
落ちること自体にペナルティはありません。準備を整えて、条件の良い会社から順に挑戦していきましょう。

