ファクタリングの審査は、たしかに銀行融資よりはるかに通りやすい——これは事実です。
ただし「審査が緩い会社」を探すアプローチには落とし穴があります。本当に審査がない業者は、ほぼ確実に違法業者だからです。この記事では「緩さ」の実態と、正しく通過率を上げる方法を解説します。
この記事でわかること
- ファクタリング審査が融資より「緩い」理由
- 「審査なし・誰でも通る」業者が危険な理由
- 審査に通りやすい売掛金の特徴と、落ちたときの対処
「審査が緩い」と言われる理由と実態
見られるのは「あなた」ではなく「売掛先」
融資の審査はあなたの会社の返済能力を見ますが、ファクタリングの審査は売掛先が期日に支払うかどうかを見ます(仕組みの解説)。
だから、次のような状態でも通る可能性が十分あります。
- 赤字決算・債務超過
- 税金や社会保険料の滞納中
- 銀行融資を断られた直後・リスケジュール中
- 創業1年未満で決算書がない
- 代表者が信用情報に傷を持っている
これが「審査が緩い」と言われる正体です。緩いのではなく、審査の物差しが違うのです。
「審査なし」をうたう業者は違法業者
通過率の目安
各社の広告では通過率90%前後の数字が並びますが、算出条件は会社ごとにバラバラです。数字の読み方は審査通過率の解説で詳しく扱っています。
審査に通りやすくする実践ポイント
通りやすい売掛金・通りにくい売掛金
| 通りやすい | 通りにくい | |
|---|---|---|
| 売掛先 | 大手企業・官公庁・取引歴の長い会社 | 設立間もない会社・個人 |
| 取引の証拠 | 請求書+発注書+過去の入金履歴 | 請求書のみ・口約束ベース |
| 支払期日 | 30〜60日以内 | 数か月先・不定 |
| 金額 | 売掛先の規模に対して自然な金額 | 不自然に大きい金額 |
落ちる主な原因は「売掛金の証明不足」
審査落ちの多くは、あなたの経営状態ではなく売掛金の実在・確実性を証明できなかったことが原因です。
請求書に加えて、発注書・契約書・メールでのやり取り・過去数か月の入金履歴(通帳)を揃えるだけで、審査の通りやすさは大きく変わります(必要書類の準備ガイド)。
落ちたときの動き方
よくある質問
Q. 税金滞納中でも本当に通りますか?
A. 通る可能性はあります。ただし売掛金が国税に差し押さえられるリスクを会社側が織り込むため、滞納額や状況の申告を求められます。隠すと発覚時に契約解除・一括請求になるので、正直に伝えるのが結果的に近道です。
Q. 個人事業主は審査で不利ですか?
A. 法人より慎重に見られる傾向はありますが、売掛先がしっかりしていれば通ります。個人事業主対応の会社を選ぶことが前提です(個人事業主の利用ガイド)。
Q. 審査に落ちた記録は残りますか?
A. 信用情報機関には何も記録されません。ファクタリングの審査結果が銀行融資や他社の審査に影響することはありません。
Q. 銀行融資とファクタリング、両方落ちたらどうすればいいですか?
A. ファクタリングまで落ちる場合、売掛金の証明力に問題があるケースが大半です。発注書・契約書・入金履歴を揃え直して別の会社に申し込むか、より信用力の高い売掛先の債権に切り替えるのが現実的な次の一手です。
Q. 審査が甘い代わりに手数料が高い会社は使うべきですか?
A. 相場内(2社間8〜18%)であれば選択肢になりますが、相場を超える手数料で「審査の緩さ」を売りにする会社は避けてください。リスクの高い客から高手数料で回収するモデルは、悪質業者と紙一重です。
「緩い会社」を探すより「通る売掛金」で申し込む
この記事の要点
- 審査が「緩い」のは物差しが売掛先基準だから。自社の赤字や滞納は致命傷にならない
- 「審査なし」をうたう業者は違法業者。緩さで会社を選ばない
- 通過の鍵は売掛金の証明力。書類を揃え、信用力の高い売掛先の債権で申し込む
審査基準は会社ごとに違うので、1社落ちても悲観は不要です。書類を固めて2〜3社に並行で申し込むのが、結局いちばん確実です。

